小判を抱え斜に構え、どこか粋な雰囲気を感じさせてくれながらも立ち姿の美しさに反し、ちょっととぼけた表情とのギャップがなんとも愛嬌のある招き猫です。近年の招き猫はどちらかと言えばキャラクター志向が強いので可愛らしさ優先的な作品が多いですが、からあるデザインが継承された招き猫は日本画や版画の中で描かれるようなどこかミステリアス、もっと言えば不気味ささえも兼ね備えた古き良き「縁起物らしさ」が漂います。好き嫌いは分かれますが一度、手にしてしまうと心をグイっと掴まれてしまう危険な魅力が溢れる作品かと思います。かく言う私も最近は古典的な招き猫の魅力にすっかり引き込まれております。
【招き猫「手」の秘密】
九谷焼の招き猫が挙げている左右の手にはこんな云われがあります。
右手で招いている招き猫は「金運・財運」を招くと云われています。また左手で招いている招き猫は「人・ ご縁」を招くと云われています。挙げている手の意味を知って作品選びをされると作品への愛着も増し運命 の招き猫と出逢えるかもしれません。例えば開店御祝、起業御祝などの場合は右手を挙げている猫を、また 新築御祝、就職御祝などには左手を挙げている猫をお選びになられることをお薦めいたします。 ちなみに私が一番最初に購入したのは右手を挙げている招き猫でした。